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  日々一献#9
Rakza MAGAZINE

日々一献#9

2020.09.24
DIARY
野田 稔

#9  フォーマルな酒カジュアルな酒

世の中にはフォーマルな酒とカジュアルな酒があると思っている。

フォーマルな酒の代表格はシャンパンであり、お屠蘇のように赤い塗りの酒器でいただく日本酒だ。

フォーマルな酒はやはりフォーマルな気分で飲むのが良い。

凛とした気分で飲む酒はまた格別だ。

ここで大切になってくるのが、凛とした雰囲気に似合う服を着る事。着る服と酒のマッチングは、酒と肴のマッチングほどではないが、結構大切だと思っている。

ビシッとタキシードで決めて飲むシャンパンはジェームス・ボンドの気分を味あわせてくれる。

昔、舞台用の裃(かみしも)を着て、居住まいを正して飲んだ事があるが、サムライにでもなったような清廉な気分になったものだ。

一方、トロピカルなフルーツをあしらった華やかでカジュアルなカクテルは、やはりプールサイドでアロハシャツが似合う。

冬場に焦茶色のツイードのジャケットで決めて飲みたいのは、シングルモルトのスコッチウィスキーだ。気分はさしずめイギリスの大学教授か。

酒は所詮趣味のもの。飲まなくても死ぬ訳では無いし、なくたって生きていける……はずだ。自信は無いが。

趣味なら趣味として、飲む場所や着る服にまでこだわってみるのも悪くない。

野田 稔
Minoru Noda
座右の銘は夢は近付くにつれ目標に変る(イチローの言葉) 座長の野田稔です。 気付いたら大学で教え始めて20年!実務家と教員の2足のわらじも板についてきました。 今年はもう少し楽しみながら過ごしたいと思います。
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