#12 酒の温度 その1 酒もまた口に入れるものであるので、温度はとても重要だ。 酒はやはり適温で飲まないと美味しくない。 酒の適温は低い方から順に、 冷凍庫(−18 ー0℃)→冷蔵庫(3−6℃)→常温(15-25℃)→人肌(30−40℃)→ホット(40−50℃)→ベリーホット(それ以上)。
一般的に、美味しいと感じる飲み物の温度は、酒に限らず体温±25-30℃だそうだ。 その人の体温が36℃だとすると、冷たい飲み物は6℃から11℃の間、温かい方では61℃から71℃が適温ということになる。 これより冷たすぎても熱すぎても、味がよくわからなくなるのだそうだ。 ビールを美味しく味わう適温が6℃と言われているが、まさにこれにぴったり当てはまっている。
これより冷たい、冷凍庫温度のフローズンカクテルは、味わいもさることながら、冷たいことそのものに価値がある。フローズンダイキリや、フローズンマルガリータは夏の夜の一杯目にぴったりだ。暑く火照った体を鎮めてくれる。 冷たいカクテルということでは、Campari100(カンパリハンドレッド)が美味い。リキュールのカンパリをシェーカーで大きめの氷と共にひたすら100回シェイクするのだが、リキュールの元のまったりとした重めの味わいとはまるで異なり、柔らかく軽やかな口当たりになるのが嬉しい。これは夏に限らず、食前酒に実に好適だ。 最近、エクストラコールドビールと称して、マイナス2℃に冷やしたビールがある。ビールはマイナス3℃ぐらいから凍り始めるということなので、凍る一歩手前のビールということだ。 試しにお店で飲んでみたが、確かに泡のキメがとても細かく、清涼感がある。これまた夏には快適だ。ただし、2杯目3杯目となると、もう少し味を楽しみたいので、最初の一杯に留めておくのが良いかもしれない。