1972年7月16日、大相撲七月場所で東前頭4枚目の高見山大五郎が幕内最高優勝を遂げた。
外国人力士として、初めて関取となり、幕内在位は16年97場所にもなり当時の大相撲最長記録だった(のちに魁皇、旭天鵬、白鵬に抜かれ安美錦に並ばれる、さらに玉鷲がせまりつつあるが)。
大関には手が届かなかったが、同じハワイ出身の小錦(大関)、曙(横綱)、武蔵丸(横綱)への先鞭となった力士だった。
殊勲賞6回、敢闘賞5回、金星12個、生涯812勝という実力も特筆すべきだが、巨体に愛らしい笑顔で抜群の人気を誇った。
かつて外国人力士といえばハワイ出身を指すような時期もあったが、その後は琴欧洲、把瑠都や栃ノ心の欧州勢を産み、今は圧倒的にモンゴル出身力士の時代となった。
今場所でいえば東前頭筆頭の安青錦が注目株だが、彼の出身はウクライナだ。
日本人力士の奮起を期待していたが。今場所誕生した第七十五代横綱大の里が強さを見せつけてくれている。