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  地球社会の幸福の最大化
Rakza MAGAZINE

地球社会の幸福の最大化

2020.07.31
DIARY
浜田 正幸

私たちは,「地球社会の幸福の最大化に貢献する」

おいおい,そんな大それたこと言って大丈夫か? 大ホラ吹きか?

いえいえ,大丈夫,本当なんです。

それを以下少し長くなりますが説明させていただきます。

 

今から20年前,20世紀から21世紀になるちょうどその頃,全米心理学界(APA)はパラダイムシフトとも言える,これまでの心理学研究の舵を大きくきりました。ポジティブ心理学の誕生です。
それ以前の心理学は,人間のネガティブな部分を研究してきました。例えばうつやストレスやトラウマなど,その発生機序を解明し,分類し,それらを軽減し,できればなくすことに努力してきました。つまりマイナスをできるだけゼロに近づけることが心理学研究の対象だったのです。

一方,ポジティブ心理学は,人それぞれが持つ独自のプラス部分を発見し,それをさらに伸ばすこと,それぞれの個性を活かしきることに注目しています。個性を再確認し,それを最大限に発揮することとは,つまり「自己実現」だといえます。A. マズローが欲求5段階仮説の最上位に置いたものです。

これまでその意味はよくわからず漠然としたものでしたが,ポジティブ心理学の研究によって,かなり明らかになってきました。したがって私たちは,神のような存在になることかと思っていた「自己実現」に,今や手が届くところまで近づいてきているのです。

そして偶然なのか,ポジティブ心理学の研究が進んだこの20年間,同時にIT技術が飛躍的に進化しました。インターネットが世界中のあらゆる人たちに普及し,携帯できる優れたハードウェアができ,クラウドによってインターネット空間が広がり,AIによってこれまでできなかった膨大なデータを処理することが可能になりました。

さて,このような「ポジティブ心理学 × IT」によって,私たちは幸福な人生や幸福なキャリアを歩むことができるようになったのです。L. グラットンが『LIFE SHIFT』で提起した「人生100年をどう生きるか?」に対する答えの一つを,誰もが手中にすることができる環境が整ったということなのです。

だから私たちは「地球社会の幸福の最大化に貢献する」ことができるのです。

これから私たちは,科学で明らかになってきたことを多くの方々に提供していきます。楽しみにしていてください。

 

浜田 正幸
Masayuki Hamada
研究担当教授の浜田正幸です。 日本の『働く』をおもしろくする! 幸福なキャリア研究をお届けします。
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