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  日々一献#6
Rakza MAGAZINE

日々一献#6

2020.09.03
DIARY
野田 稔

#6 蕎麦と酒

飲む前に蕎麦を食べることが多い。

酒の後の〆ではない。飲む前の蕎麦だ。

本当の酒飲みは空腹で飲まないと酒の味がわからんと言うが、僕はどうしても空腹だと酒が飲めない。

空腹のまま飲むと、酔いが鋭角的な気がする。

しらふの状態から、ほろ酔いの状態をほとんど経ずにいきなり酩酊に駆け上って行くような感じだ。

僕はほろ酔いの状態が好きなので、ここを一気に通り抜けてしまうのは、とてももったいない。

折角酒を飲むのだから、できるだけ長くほろ酔いでいたい。

なので、酒の前に何か腹に入れておくのが、自分としては心地よい。

とは言え、酒の前の食事は何でも良い訳ではない。

フルコースで腹一杯になってしまったら、酒の入る余地は無いだろうし、ファーストフードは味気ない。

さあ飲むぞ、という気分を盛り上げてくれるものが良い。

その点、蕎麦は腹にも溜まらず、雰囲気が粋だから本格的に飲む前の食事としては最適である。

もし連れがいて、待ち切れずに飲みたいなら一杯やり始めても蕎麦屋ならOKだ。

しかも、蕎麦に含まれるアミノ酸の一種のルチンは血液をきれいにするだの、血圧が上がりにくくなる、糖尿病や心臓病の予防に効果があるなど、真偽の程は別にして、健康がとかく気になる酒飲みには何となく嬉しい。

さらに、私見だが、酒の前に蕎麦を食べると、何となく悪酔いしにくい気もしている。僕の場合だけかもしれないが、蕎麦の後の酒は翌日に残りにくい気がする。もちろん、飲み過ぎれば同じだが。

写真はそばの花

野田 稔
Minoru Noda
座右の銘は夢は近付くにつれ目標に変る(イチローの言葉) 座長の野田稔です。 気付いたら大学で教え始めて20年!実務家と教員の2足のわらじも板についてきました。 今年はもう少し楽しみながら過ごしたいと思います。
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