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  宮沢賢治の忌日
Rakza MAGAZINE

宮沢賢治の忌日

2024.09.21
編集長の独り言
田中 尚雅

宮沢賢治で一番最初に思い出すのは、その豊かなオノマトペ(擬声語)の表現だ。

「風の又三郎」の風の音、「どっどど どどうど どどうど どどう」であり、

「注文の多い料理店」で鉄砲を担いだ紳士が言う「なんでも構わないから、早く『タンタアーン』とやって見たいもんだなあ」であり、

「セロ弾きのゴーシュ」がセロの音「ごおごおがあがあ」であり、

「銀河鉄道の夜」でカムパネルラが立ち上がる「もぢもぢ」であり、

「よだかの星」のよだかの鳴き声「きしきしきし」である。

もちろんこの表現は、賢治の類稀なる感性のせいもあるし、ロジャー・パルバースが言うところの「比類のない神秘性」を持つ東北地方のなせる技なのかもしれない。

パルバースに言わせると、東北には座敷童子と賢治・啄木・太宰・寺山がいる場所だから。

夢のような場所だ。

今日は、宮澤賢治を読んでみよう。

田中 尚雅
Naomasa Tanaka
クリエイティブ部門を担当する田中尚雅です。MAGAZINの編集長でもあります。
社会が幸福になるには、それを構成する一人ひとりの幸福こそが必須です。 そのために、あらゆる方法で人と伴走したいと考えています。
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