東京浅草の浅草寺境内で行われる「ほおずき市」は、9日、10日で行われる。
この両日は、四万六千日の縁日でもあり、この日のお参りは46000日分の功徳があるとされている。
四万六千日にともなうほおずき市の起源は、港区芝の愛宕神社ともいわれており、江戸時代の明和年間とされている。
「ほおずきの実を水で鵜呑み(丸飲み)すれば、大人は癪(なかなか治らない持病)を切り、子供は虫気(腹の中にいると考えられた虫による腹痛など)を去る」という民間信仰があり、ほおずきを求める人で賑わった。
子どもの頃、ほおずきの実をそっと揉んで中身を取り出し、口に含んで音を出す遊びは、行った人も多いのではないだろうか。
映画では、国分太一主演の「しゃべれどもしゃべれども」で、国分演じる落語家の今昔亭三つ葉と、落語を習うことになる香里奈扮する十河五月が、浅草寺のほおずき市に行くシーンを思い浮かべる。
あの実を包む真っ赤な袋状のものは、六角状の萼(がく)だというが、暑い盛りのあの色は、なんだか風情がある。