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  文化財防火デー
Rakza MAGAZINE

文化財防火デー

2021.01.26
編集長の独り言
田中 尚雅

1949年1月26日、奈良県斑鳩町の法隆寺金堂から出火し、国宝の12面壁画の大半が焼損した。

当時、法隆寺伽藍はいわゆる「昭和大修理」が進められており、金堂は半解体されており、壁画の模写を行っている作業の中での出来事だった。

出火の原因は特定されていないが、壁画模写の画家が使っていた電気座布団や蛍光灯が火元という説、また放火説などもあった。

 

この火災後まもなく、国家消防庁長官(現総務省消防庁長官)は文部次官にあてて「国宝建造物等の防火体勢強化について」との通達が送られ、火災の原因を調査するとともに、現存する国宝の防火体制を検討することになる。

そして火災から6年後の1月26日に、この日を「文化財防災デー」とすることが定められた。

 

焼損した壁画は、国宝の中でも極めて価値の高いものとされているが、その理由は?

その第一は、巨大壁画であるということ。全12面のうち4面の大壁(だいへき)は幅2.6m、高さ3.1mあり、日本の絵画の中でも最大級のものであり、描かれた仏が非常に大きいということ。

第二は、形の美しさ、線描の正確さがずば抜けているということ。

第三は、1300年前の壁画であり世界に類例が残っておらず、歴史的価値が高いことだという。

 

焼損してもなお、国の重要文化財に指定されている法隆寺金堂の壁画。

我々はこの日を迎えるたびに、文化財を守り先に伝えていく責任と誇りを考えるべきであろう。

オリジナルプリント)1949年 焼けた金堂壁画に合掌する佐伯定胤・法隆寺貫主/焼け落ちた法隆寺金堂内陣に立ち、壁画に合掌する佐伯定胤貫主。足下には、焼け落ちた木材が散乱している=奈良県生駒郡斑鳩町

田中 尚雅
Naomasa Tanaka
クリエイティブ部門を担当する田中尚雅です。MAGAZINの編集長でもあります。
社会が幸福になるには、それを構成する一人ひとりの幸福こそが必須です。 そのために、あらゆる方法で人と伴走したいと考えています。
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