1925年の7月12日、日本で初めてラジオの本放送が始まった。
電波を発したのは東京放送局の愛宕山の社屋(現在のNHK放送博物館)からだった。
99年前の出来後である。
ラジオというメディアは、目まぐるしい発展を遂げ、一次は他のメディアに取って代われ、今はまた、その特異性もあって災害時などのライフラインとして注目を浴びている。
高校時代、僕は京都で必死に周波数を合わせて、TBSラジオの「パックインミュージック」を聞いていた。
ナチチャコパック、なんと懐かしい響きだろう。
テレビの制作の現場では分業があたりまえになっているが、ラジオでは、プロデューサー(制作者)とディレクター(演出家)とDJ(出演者)を兼ねることも可能で、選曲もゲストのブッキングもテーマも全部自分一人で行うことも可能だ。だから今も、構成作家のDJが多くみられる。もちろん技術部門は別ではあるのだが……
今のYou Tuberなどは、まさにその感覚かもしれない。
時代を先んじて引っ張ったラジオ放送は、始まってから来年で100年を迎える。