1966年6月29日、「ザ・ビートルズ」が初来日した。
4人が羽田空港に到着したのは、午前3時39分。台風の影響で到着が大幅に遅れたが、空港には500人のファンが詰めかけていた。
タラップを降りる4人がJALのハッピを着ていたのは、当時JALのファーストクラスの機内着として貸し出されていたもので、乗務員の提案でこのすがたでの登場となった。このハッピは、のちに復刻版が売り出されるほどの人気となった。
日本武道館の公演は3日間で5回行われ、学校をサボった高校生が合計6520人も補導されたという記録もある。当時のロックは、長髪の不良の音楽と見做されていた時代の話だ。
7月1日の昼の部で収録されたコンサートの模様は、その日の夜9時から日本テレビで放送され、関東地方では59.8%の視聴率を獲得した。
5回の公演の観客は約5万人、4人の移動時には物々しい警備体制が取られ、日本中が熱狂する祭りだった。
もちろん、この来日はビートルズにとって最初にして最後の日本公演となった。
58年前の出来事だ。