享保18(1733)年5月28日、隅田川の両国橋付近で水神祭りの川開きが行われ、慰霊を兼ねて花火が打ち上げられた。
これが、「両国の花火」の始まりである。
その後、江戸を代表する花火師の屋号「玉屋」と「鍵屋」が花火製作の技を競うようになり、現在に繋がっている。
実は、「花火の日」は他にもある。それは8月1日だ。
理由は、戦後GHQにより花火の製造が禁止となっていたのが、解禁された日が1948年8月1日だったから。もうひとつ、1955年の8月1日に東京墨田区の花火問屋の倉庫で爆発事故があった日だから。
でも、Rakza MAGAZINEでは、前向きな5月28日の方を認定する。
日本では、花火は特別な意味を持つ。
慰霊や悪霊退散のために打ち上げられ、納涼のためのイベントであり、精霊流しや京都の大文字のような送り火の意味も持った。
さらに「花火」という言葉でもわかるように、空に咲く一瞬の花であり、「菊」や「牡丹」という名前も見受けられる。
桜のように、パッと咲きすっと散っていく刹那の潔さとか切なさというものを、感じているのではないだろうか。