日本マラソンの父」として、昨年のNHK大河ドラマ「いだてん〜東京オリムピック噺〜」の主人公ともなった金栗四三は、1983年11月13日に92歳でその波瀾万丈の生涯を終えた。
ストックホルム、アントワープ、パリのオリンピックにマラソンランナーとして出場したほか、駅伝の始まりとされる東海道駅伝徒歩競走の関東組のアンカーとしても出場し、さらに「箱根駅伝」の大会を実現するためにも尽力された人である。
あちこちで紹介されたストックホルムオリンピックの逸話として、金栗はレース途中で日射病に倒れ近くの農家で介抱されたのだが、結局ゴールできなかった話がある。
ただ1967年3月に、金栗はスウェーデンのオリンピック委員会からストックホルムオリンピック開催55周年の記念式典に招待されて、改めて競技場内を走りゴールテープを切る栄誉に称される。
その時の記録、54年8か月6日5時間32分20秒3。場内では「これをもって第5回ストックホルムオリンピック大会の全日程を終了します」とアナウンスされた。
この話、大好きである。
2025年も第101回東京箱根間往復大学駅伝競走が開催されることが決定している。金栗四三を想いながら、このレースに声援を送りたい。