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  終戦の日に思うこと
Rakza MAGAZINE

終戦の日に思うこと

2024.08.15
編集長の独り言
田中 尚雅

僕の父が15歳と8か月の時、終戦を迎えた。陸軍少年飛行兵として、各地で飛行訓練を受けていて、本土決戦となれば間違いなく特攻を命じられていたと語ったことがあった。

母は12歳で、台南市で終戦を迎えた。祖父は手広く商売をしていたが、妻と9人の子供達を連れて日本に引き揚げることを余儀なくされた。

そしてその際、ほとんど全ての財産を没収された。

空襲は免れた京都の街だが、食料や物資は当然のように枯渇し、生活は困窮を極めたことだろう。

父は母と知り合い、父は自分の5人の姉や弟、さらに母の11人の一家の生活を支えるために懸命に働いた。そして、戦後10年を経て、僕は生まれたことになる。

戦争がなければ今はない。僕もない。

戦争が長引いていたら、父も母も生きていなかったことだろう。

終戦の日とは、それを示す日でもある。

戦いは終わり、全てが始まった日なのだと思う。

田中 尚雅
Naomasa Tanaka
クリエイティブ部門を担当する田中尚雅です。MAGAZINの編集長でもあります。
社会が幸福になるには、それを構成する一人ひとりの幸福こそが必須です。 そのために、あらゆる方法で人と伴走したいと考えています。
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