1874年6月27日、福沢諭吉が慶應義塾・三田演説館において日本で初めて演説を行ったことに因む。
この日の演説で福沢は、「日本が欧米と対等の立場に立つ為には演説の力をつけることが必要」と説いたという。
そもそも「演説」という言葉はスピーチの訳語だが、仏教語を元に福澤が作ったという。「ディベート」を「討論」とも訳した。
また、三田演説館は福沢が私財を投じて建てたもので、国の重要文化財に指定されている。
スピーチというのは案外難しい。
ごく普通の人がスピーチをするのは、結婚式がもっともチャンスとして多いのかもしれないが、実はテーマを決めて綿密に草案を練り、しかも当日の雰囲気の中で捨てるものは捨て去る決断が必要だと僕は信じている。
そして何より大事なのは、自分の考えを、自分の言葉で話すという事である。
福沢諭吉のテーマにもあるが、きちんとした演説(スピーチ)の力をつけることが必要という考え方には共感する。
現代の政治家で、福沢の考えを具現化できている人はどれくらいいるのだろうか。極論するが、自分の言葉を話している日本の政治家を、僕はほとんど見たことがない。
東京では、都知事選の演説が続いているのだろうな?