1970年8月26日、登山家の植村直己はマッキンリーの単独登頂に成功し、五大陸最高峰のモンブラン(イタリア・フランス 1964年)、キリマンジェロ(タンザニア 1966年)、アコンカグア(アルゼンチン 1968年)、エベレスト(中国・ネパール 1970年)、マッキンリー(北アメリカ)のすべての登頂に成功した。
これは世界初の快挙であった。
1941年に兵庫県に生まれた植村は、明治大学入学後に山岳部に入部した。その後登山に没頭し、登山家・冒険家への道を歩き出した。
五大陸最高峰登頂後も冒険は終わることなく、エスキモーとの共同生活や、ヨーロッパ最高峰のエルブルス登頂、犬ぞり単独行での北極点到達、同じくグリーンランド横断、アコンカグアの冬季登頂にも成功している。
しかし1984年2月12日に世界初のマッキンリー単独登頂を果たした後、下山中に消息不明となった。植村と最後に無線交信ができた13日が、彼の命日となった。享年43。
同年4月19日、植村直己は国民栄誉賞を受賞した。
兵庫県豊岡市の頼光寺にある墓碑の傍らには、ヒラリー卿から贈られた「A BRAVE MAN AND GREAT ADVENTURER」が刻まれた副碑がある。
写真は、2011年にグリーンランドで発行された切手