この祝日のことを想うと、日本の現代史を考えざるを得なくなる。
昭和の前半は「天長節」という祝日で、「天は長く地は久し」という老子の言葉から、天地が永遠であるように、天皇の治世が続くようにというような意味合いがあった。
戦後、1948年に国民の祝日に関する法律が制定されると、この日は「天皇誕生日」という分かりやすい祝日となる。しかし、天皇が代われば、当然この日も実際の誕生日に移動する。
そこでこの日は、平成時代に「みどりの日」と改められた。
祝日法によると、「自然に親しむとともにその恩恵に感謝し、豊かな心をはぐくむ」と定められている。
ところが、2005年の祝日法の改正で、この日は「昭和の日」に改められる。
「昭和の日」の意味は、「激動の日々を経て、復興を遂げた昭和の時代を顧み、国の将来に思いをいたす」日となったのだ。
そして「みどりの日は」廃止されず、5月4日に移動する。
天皇制に関わるのか、大型連休をどうしても守りたいのかは不明ながら、もっと明確にこの日を制定してくれればもっと素直に祝えたはずだ。
僕の個人的意見を言えば、「天皇誕生日」から直接「昭和の日」にすればよかったのにと思うばかりだ。