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  日々一献#8
Rakza MAGAZINE

日々一献#8

2020.09.18
DIARY
野田 稔

#8昼酒

日の高いうちは酒を飲まないようにしている。

厳格に飲まないというほどのことではなく、仕事のランチで「どうです、軽くビールでも」と誘われれば喜んでお招きに預かるし、休みに旅行でもしていれば昼から一献傾けるのはむしろ楽しみだ。

なぜ、昼酒を控えているかというと、昼酒がとてもよく回るからだ。僕の体質かもしれないが、日中の酒は本当に酔いが早い。しかも少量でよく効く。ビール一杯どころか百貨店のワインの試飲でも十分気持ち良くなる。やたらに燃費がいいのだ。なので、昼酒の後はほぼ使い物にならなくなる。その後何も予定がない時に限って飲めるというわけだ。

その禁をこの夏破った。

我が家は少し変わった建物で、地下1階地上3階なのだが、互い違いのステップフロアで全8層、超縦長のペンシル家屋だ。最上階はギャラリーと称する屋根裏で、天井にはせり上がり式の天窓がついている。最上階だけに、真夏には軽く40度を越す。

ギャラリーの一層下にはバスルームがある。この夏の猛暑に水風呂を入れ、体を冷やしてはギャラリーで一服という新しい過ごし方を思いついた。

これが殊の外快適だった。天窓を開けると隙間から夏空が見える。最上階で高いので、風も入ってくる。さながら南の島のようだ。

グレーチングの床にレジャーシートを広げ、軽く日光浴をすると、家にいながらリゾート気分を味わえる。

さて、その際流石に何もなしでは手持ち無沙汰だ。

まず音楽をかけた。定番のハワイアンか琉球民謡がぴったりだ。

当然、何か口にしたくなるわけで、ここで禁を破ることになった。そうは言ってもその後に仕事のミーティングが入っているような日は麦茶で我慢したが、何もないとなるとビールは欠かせない。コップに入れたビールはギャラリーの暑さですぐに温くなってしまうが、これもリゾートっぽくて嫌ではない。

まずはビールから始めて、薄めのハイボールや果実味のしっかりしたチューハイが美味しい。ビールも濃厚豊潤系よりも、あっさり淡麗系が合う。一番美味しかったのはバドワイザーで、次いでオリオンビールだった。今年は、というか今年もチューハイは当たり年で、麒麟特製シリーズにはお世話になった。サントリーの「トリスハイボール太陽のレモン カップ氷でめちゃうまい(長い商品名だ)」は、夏にぴったりな逸品だ。

色々と種類があって楽しめるのは本当に贅沢なことだ。

ところで、こうやって飲むと、不思議と後に残らなかった。飲んだままにせず、最後にひと風呂浴びるのがいいらしい。

もう今年の夏も終わりだ。年々夏の暑さが堪えるようになってきていたのだが、こうした楽しみがあると、夏も悪くないなと思える。

写真は群馬の実家で庭に出したビニールプールから撮ったものです

野田 稔
Minoru Noda
座右の銘は夢は近付くにつれ目標に変る(イチローの言葉) 座長の野田稔です。 気付いたら大学で教え始めて20年!実務家と教員の2足のわらじも板についてきました。 今年はもう少し楽しみながら過ごしたいと思います。
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