1月16日は「い(1)い(1)ろ(6)」という語呂合わせから囲炉裏の日と認定されている。
囲炉裏とは炉の一種で、日本の家屋で床を四角く切って開け、灰を敷き詰めて薪や炭を熾すものだ。
茶の湯の世界では、五月から十月に使うものを「風呂」、十一月から4月に使うものを「炉」と分けている。先日、裏千家を訪れた時も、十一月の「炉開き」は、とても大切な節目だと教えられた。
一般的な囲炉裏は、暖房や調理に使われるほか、照明でもあり、火種でもあり、コミュニケーションスペースとしての役割も果たしている。
僕もかつて大阪に転勤になったとき、長火鉢を買い求めたことがある。
灰や炭、五徳と鉄瓶、火箸や十能、色んな道具も買い揃え、早速火を灯してみた。
ところが、社宅がタワーマンションであったため、火をつけるとすぐに火災報知器が反応し、数分後には警備員が来る始末となった。2度試しても同じ。
現代の家では囲炉裏は遠い道具なのだということがわかった。
その長火鉢だが現在は京都の自宅にあるが、まだ一度しか火を入れてはいない。
やはり手間がかかりすぎるのである。