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  六道まいり
Rakza MAGAZINE

六道まいり

2023.08.07
編集長の独り言
田中 尚雅

盂蘭盆を控えた8月7日から、京都では「六道まいり」がはじまる。

清水寺にもほど近い六道珍皇寺では、精霊迎えの習慣として行われている。

精霊は槙の葉に乗って帰ってくるとされていて、山道には高野槙を売る店が軒を並べている。

参詣者は水塔婆に先祖の戒名を書いてもらい、迎えの鐘を撞き、水塔婆を賽の河原の「賽」と称する地蔵尊宝前にて、高山槇で水供養する。

この迎え鐘はことに有名で、その音は十万億土の冥土まで届くとされている。鐘楼は壁に囲まれていて鐘の姿を見ることはできないが、太い綱が壁の穴から外に繋がっていて、勢いよく引くと血の底に響くような低い鐘の音が響く。

「六道の辻」は死者の魂を送る鳥辺野の入り口とされていた地。

今は、黄泉の旅人たちがこの境より懐かしの家路を急ぐ。

田中 尚雅
Naomasa Tanaka
クリエイティブ部門を担当する田中尚雅です。MAGAZINの編集長でもあります。
社会が幸福になるには、それを構成する一人ひとりの幸福こそが必須です。 そのために、あらゆる方法で人と伴走したいと考えています。
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