1977年9月3日19時10分、後楽園球場で巨人の王貞治選手が通算756号となるホームランを打ち、ハンク・アーロンが持っていた世界最高記録を更新した。
この偉業が讃えられ、2日後に国民栄誉賞第一号が与えられた。王貞治37歳の時であった。
ちなみにこのホームランの瞬間は、テレビでの生中継がされていなかった。当時の日本テレビの野球中継が、19時30分からだったためだ。
最終的に王貞治はレギュラーシーズン通算本塁打868本を記録したほか、シーズン四球(158個)、シーズン出塁率(.532)、シーズンOPS(1.293)、通算得点(1967点)、通算塁打(5862塁打)、通算打点(2170点)、通算四球(2390個)、通算敬遠(427回)、通算出塁率(.446)、通算長打率(.643)、通算OPS(1.080)の日本記録を持っている。
王の国籍は中華民国であるが、WBC優勝時に海外メディアから「あなたは日本人ですか?」との問いに対し、「父は中国人だが、母は日本人です。私は生まれた時から日本で育ち、日本の教育を受け、日本のプロ野球人として人生を送ってきました。疑うことなく日本人です」と答えた。
東京オリンピックの正式競技として復活した野球で、日本が金メダルを獲得した時、王貞治特別顧問の姿を見ることができた。
その時の言葉。
「僕は野球が国技だと思っている。オリンピックの金メダルというのは特別。これまでチャレンジしながら取れなかったものを、自国開催で取れたのは本当に嬉しい」