8月に行われている大相撲本場所は珍しい。
通常、大相撲の本場所が行われるのは、年6場所が定着した1958年以降、奇数月に決まっている。(3月は大阪、7月は名古屋、11月は福岡、その他は東京)
そして、その他の時期は全国を巡業しているのが力士であり、親方や行司、呼び出しなど日本相撲協会の関係者だ。
しかし今年は大いに違う。3月場所は無観客、5月場所は中止、7月場所は開催場所を名古屋から東京に移した上、2週間遅れて初日を迎えた。
観客はキャパシティの4分の1、入場は午後1時から、いろんなことが初体験であり、関係者は極度の緊張を強いられている。
おまけに鶴竜、貴景勝、白鵬が相次いで休場した。
しかし、東京オリパラのない、コロナ禍の、梅雨がようやく明けた土俵は大いに盛り上がっている。優勝争いは混沌とし、照ノ富士をひとつの星の差で、朝乃山、正代、御嶽海が追っている展開だ。
三役以上の力士すべてが勝ち越し、新横綱への期待、新大関への布石、返り咲く力士の活躍と復活。
2020年8月2日は、そんな忘れえぬ場所の千秋楽だ。