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  引っ越しの日
Rakza MAGAZINE

引っ越しの日

2021.10.13
編集長の独り言
田中 尚雅

1989年に、全国引っ越し専門協同組合連合会が制定した記念日。

その由来は、明治元(1868)年10月13日に明治天皇が入城したことに因んで決められた。

 

ただこれは、ちょっとあっさり決めすぎた感じがする。

というのも、この年の7月に明治天皇は「江戸ヲ称シテ東京ト為スノ詔書」を出し、江戸で政務を執ることと江戸を「東京」を改称することを宣言したのである。しかし、「遷都」の詔勅は結局出されていないのだ、未だに。

 

これはちょっとわかりにくいが、明治天皇は江戸城に入ったのだが12月初旬に京都に「還幸」し、都に戻ってきたと京都の公家や庶民に安心させる。そしてまた、東京に行幸するという不思議なことを繰り返した。

まあ、「東京遷都」の正式な詔勅を出さないまま、なし崩しに断行したことになったわけだ。

 

その後、京都には天皇の皇位継承儀式「即位の礼」に必要な玉座である「高御座」は置かれたままで、明治・大正・昭和の天皇の即位の例は京都御所で行われた。ところが、平成と令和の天皇の即位の礼は皇居に高御座を移して行われた。

以前、京都御所に訪れた際、案内役が言うには「もう高御座は京都に戻らないかも知れない」と嘆いていた。

つまり、天皇の本来る場所が東京か京都かは明言されていないことになる。

京都の人には複雑な思いを残す「引っ越しの日」ということになる。

田中 尚雅
Naomasa Tanaka
クリエイティブ部門を担当する田中尚雅です。MAGAZINの編集長でもあります。
社会が幸福になるには、それを構成する一人ひとりの幸福こそが必須です。 そのために、あらゆる方法で人と伴走したいと考えています。
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