「暑気至りつまりたる時節なればなり」(『暦便覧』)
つまり、暑さが極限に達する時期である。
本来なら、暑気払いとして水遊びや花火、スイカ割り、夏祭りの時期でもあるが、それがままならないのが残念だ。
今年の大暑は帰郷により祇園祭の真っ只中。京都では祇園祭の準備で夏が始まり、立秋を過ぎた五山送り火で夏が終わる。
この時期の花としては、百日紅や夾竹桃があり、その名前や使われている文字も日本の夏のひとつの表現なのだと思う。ひまわりも「日輪草」と呼ぼう。
かんかん照りの青空、もくもくと湧く入道雲、降るように聞こえてくる蝉の声、かき氷、そうめん、そしてキンキンの冷酒、どうせなら思いっきり暑さを楽しむのも一興か?
しかも今日は土用の丑の日。鰻と冷酒ならさらに良い。
こんな句がある。
夏の日や一息に飲む酒の味 (八十村路通)