令和2年の大相撲九月場所が今日、初日を迎える。
コロナ禍により五月場所は中止、七月場所は初日を遅らせた上に観客を2500名(定員の4分の1)に限定したが、それに準じた九月場所の開催になる。
力士や関係者に関しては、色々と非常事態でもある。
コロナ禍が続く中、先場所中に外出禁止の指示に背いて夜の街に出た阿炎や極芯道に対しては今場所を含め出場停止になっているし、監督責任のある錣山親方(元関脇・寺尾)、錦戸親方(元関脇・水戸泉)にも懲戒処分がなされている。
また、飲み屋での泥酔写真がSNS上で拡散された田子ノ浦親方にも懲戒処分が下った。
さらに今場所直前、玉ノ井部屋に新型コロナウイルス感染のクラスター発生が判明し、感染が確認された19人の力士は入院中。感染していない力士と玉ノ井親方(元大関・栃東)も今場所の全休が発表されている。
加えて、新型コロナウイルス感染対策ガイドラインに基づく行動に違反したとして、時津風親方(元前頭・時津海)と松ヶ根親方(元前頭・玉力道)も今場所は謹慎となった。
白鵬、鶴竜の二横綱のケガによる休場も発表されている。こちらも、複数の横綱全員が初日から休場するのは、1983年夏場所の千代の富士、北の湖以来37年ぶりというのだから非常事態には違いない。
それでも僕は、今場所が楽しみでならない。
何故なら、番付を見ると朝乃山・貴景勝(突如、婚約を発表した)の両大関に加え、正代・御嶽海・大栄翔の三関脇、隠岐の海・遠藤の両小結は元気だし、先場所優勝の照ノ富士も前頭筆頭に上がっている。
結婚した髙安、新入幕の兄弟幕内となる翔猿(兄・英乃海は十両)と朝青龍の甥っ子・豊昇龍など、期待の力士が多くいるからだ。
十両にも見所は満載だ。
不祥事を乗り越え、コロナに負けない力強い勝負を期待したい。