先祖の霊を送る、精霊送りの意味を持つ京都の伝統行事。
その起源は記録が定かではないが、平安時代とも言われている。
五山に、「大文字」「妙法」「船形」「左大文字」「鳥居形」の火が灯される。
東山・如意ヶ岳の「大文字」は、75箇所の火床を持ち、第一画の長さは80m、
第二画は160m、第三画は120mもの長さで、夜空に大きく浮かび上がる。
京都に生まれた人や、この風景を一度でも見た人には、この美しく空を焦がす風景が思い出とともに心に残る。
ただ、今年は新型コロナウイルス感染拡大防止のため、大幅に規模が縮小され、「大文字」も中心と頂点の6箇所だけの点火となる。
京都への帰省は、三大祭(「葵祭」「祇園祭」「時代祭」)や送り火の日になるべく合わせるのだが、今年は遠くから思いを馳せるだけになる。