1936年の今日、ベルリンオリンピックの競泳女子200m平泳ぎで、前畑秀子選手は地元ドイツのマルタ・ゲネンゲル選手とのデッドヒートを制し、1秒差で勝利し、日本人女性として五輪史上初の金メダルを獲得した。
この時、NHKの川西三省アナウンサーは、「(前畑)ガンバレ」を実に38回も繰り返した。
前畑は、前回のロサンゼルスオリンピックの同競技で、10分の1秒差で銀メダルとなっていて、4年越しのリベンジとなった。
川西アナは、勝った瞬間も「勝った!」を20回近く連呼しており、この実況放送はレコード化され、11万枚以上を売り上げたという。
その実況の最後の部分を文字にするとこうなる。
「あと25、あと25、あと25。わずかにリード、わずかにリード。わずかにリード。前畑、前畑頑張れ、頑張れ、頑張れ。ゲネンゲルが出てきます。ゲネンゲルが出ています。頑張れ、頑張れ、頑張れ頑張れ。頑張れ、頑張れ、頑張れ頑張れ。前畑、前畑リード、前畑リード、前畑リードしております。前畑リード、前畑頑張れ、前畑頑張れ、前、前っ、リード、リード。あと5メーター、あと5メーター、あと5メーター、5メーター、5メーター、前っ、前畑リード。勝った勝った勝った、勝った勝った。勝った。前畑勝った、勝った勝った、勝った。勝った勝った。前畑勝った、前畑勝った。前畑勝った。前畑勝ちました。前畑勝ちました。前畑勝ちました。前畑勝ちました。前畑勝ちました。前畑の優勝です。前畑優勝です」
歴史に残る、迫真の実況だったのだ。