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  ハロウィン
Rakza MAGAZINE

ハロウィン

2020.10.31
編集長の独り言
田中 尚雅

古代ケルト人にとって、10月31日は1年の終わりの日、そして冬の始まりであったらしい。

人々はこの日に死者の霊が訪ねてくると信じていて、身を守るために仮面を被り、魔除けのための焚き火を焚いていたという。まるで京都・八坂神社の「白朮参り(おけらまいり)」のようだ。

そこからカボチャをくり抜いて蝋燭を立てた「ジャック・オー・ランタン」が生まれ、子供たちが「Trick or treat(お菓子をくれないと悪戯するよ)」という言葉を唱えながら近くの家を訪ねる風習になった。

そしてそれが日本に伝わると、いつの間にか仮装した人たちが集まるイベントへと進化した。確かに「死者の霊」に連なるような仮装は多いようには見える。

いずれにせよ、今や宗教的な意味合いはあまりない。

僕がこの言葉を意識したのは、たぶん1979年にリリースされたユーミンの「OLIVE」というアルバム。

最後に収録された「りんごのにおいと風の国」という曲だった。

不思議なギターの旋律で始まるこの歌は、「ハロウィーン」という言葉で始まる。

「木枯らしのバスが夕暮れの街を過ぎれば うつむいた人々 どれもが似ている顔」と続く。

そしてサビは「もういけない たずねてゆけない わがままなあなたをゆるしそう」、なんと切ない詞だろう。

「いのこづち」という言葉を知ったのもこの歌からだった。「猪子槌」とも書くこの植物は、いわゆる「ひっつきむし」と呼ばれる衣類にくっつく植物の一種で、歌の主人公はこの植物を彼のセーターに投げる。セーターをぬいだ時に気づく「小さいブローチ」として・・・

 

「ハロウィン」も「りんごのにおいと風の国」も、切なくもの哀しい10月の終わりの日に直結している。

田中 尚雅
Naomasa Tanaka
クリエイティブ部門を担当する田中尚雅です。MAGAZINの編集長でもあります。
社会が幸福になるには、それを構成する一人ひとりの幸福こそが必須です。 そのために、あらゆる方法で人と伴走したいと考えています。
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