1981年10月23日、新潮社は写真週刊誌「FOCUS」を創刊した。
当初こそ低迷したが、写真と記事で一括りにしたスタイルは斬新で、次々にスクープ写真を載せたことから徐々に部数を伸ばし、ピーク時には毎週200万部を突破していた。
ただ、法廷での隠し撮り、未成年の犯人の顔写真、遺体の写真なども掲載され、物議を醸したこともある。
そして「FOCUS」の大成功は「FRIDAY」や「FLASH」などの雑誌を生み出し、日本国内にパパラッチが充満することにもつながった。
しかし今になって考えると、スマートフォンの普及でほとんどの人がカメラパーソンになる時代の先駆けとなったのかもしれない。
やがてブームは去り、2001年8月7日発売の1001号で休刊することになった。その時の編集長は3代目の山本伊吾(山本夏彦の息子)であり、創刊号発売の日が父親・夏彦の命日と重なったことに不思議な付合を感じてしまう。