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  重陽の節句
Rakza MAGAZINE

重陽の節句

2024.09.09
編集長の独り言
田中 尚雅

陰陽思想では、奇数が陽の数であり、陽数でもっとも大きな九が重なる日は「重陽」と呼ばれた。

五節句のひとつであり、「重陽の節句」となった。

そもそもは奇数の重なる日は、陽の「気」が強すぎるため不吉とされ、それを払うための行事が節句であった。それが、のちに吉祥とする考えに転じて、祝事をする日となった。

「菊の節句」とも呼ばれ、菊の花が飾られたり、菊の花びらを浮かべた酒を飲んだりもした。

菊といえば大阪府枚方市ひらかたパークでの「ひらかた大菊人形」を思い出す。なかなかの規模で、遠くからも多くの人が集まる人気イベントだった。

しかしながら、子ども心には菊の美しさはわかっても、顔や手足はマネキンであり、なんとも不気味な物にしか見えなかった。小説や映画の「犬神家の一族」をイメージさせるような気分だったのかもしれない。

その「ひらかた大菊人形」は、70年代に85万人もの入場者を集めたが、職人の高齢化や来園者の減少などの理由で、2005年を最後に100年近い歴史に幕を下ろした。

重陽の節句に因んで、今日は菊正宗を飲んでみよう。

田中 尚雅
Naomasa Tanaka
クリエイティブ部門を担当する田中尚雅です。MAGAZINの編集長でもあります。
社会が幸福になるには、それを構成する一人ひとりの幸福こそが必須です。 そのために、あらゆる方法で人と伴走したいと考えています。
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