1946年3月6日、日本初のスポーツ新聞「日刊スポーツ」が創刊された。
発行された1万5000部はあっという間に完売したという。
戦後間もない頃、スポーツや芸能の話題を、庶民がいかに必要としていたかが分かる。
スポーツ新聞には当然個性というか専門性があり、たとえば僕は阪神タイガースの記事を読むためにはデイリースポーツを読み、巨人ファンは報知とか、芸能好きは東スポとかを贔屓することになる。
日本テレビの若手社員で「ズームイン!! 朝!」を担当していた頃、僕の師匠でもあるプロデューサーの斎藤隆志は、「テレビの日刊スポーツを目指せ」とよく言っていた。
その言葉の意味は、スポーツや文化を表すメディアとして総合的な立場でいろ!という意味だったと僕は理解している。スポーツ新聞の世界を拓いた「ニッカン」が、スポーツ新聞というジャンルのレギュレーションを作ったことへの尊敬があったのだと思う。
「ズームイン!! 朝!」も、日本の文化の中で一時代を築いた番組であったとしたら、僕も斎藤隆志に顔向けができるというものだ。
日刊スポーツは、今日で78周年を迎えた。