1895年2月1日、京都の塩小路東洞院(現在の京都駅前付近)〜伏見町下油掛(京橋付近)の6.4kmの区間で日本初の路面電車、京都市電が開業した。
開業当時、「電車の先走り」と呼ばれる少年を運転手の側に配置し、停車のたびに前後の安全を確認していたという。
少年は時速10kmほどで走る電車の前を走りながら、大声で「電車が来まっせ!危のうおまっせ!」と叫んだそうだ。
当初は私鉄である京都電気鉄道による開業であったが、その後1912年に京都市による市営路線開設が始まり、1981年に全面市営化を経て、最盛期には76.8km、車両351両もの路線となった。
市民に愛された京都市電だが、1978年9月30日をもって全廃された。
しかし、嬉しいことにまだ京都市電の車両が現役で走っている場所もある。
広島電鉄では塗装もそのままの1900形を、伊予鉄道には2000形をまだ見ることができる。
京都の市電は廃止されて46年が経つが、今も嵐電と叡電という路面電車は健在だ。